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注目

エピソード21 細川尚子(東京カレッジ)

 久しぶりの更新になりました。今回は迫田さんのお知り合いで、現在東京大学に設置されている東京カレッジに所属されている細川さんにお越しいただきました。ポッドキャストは spotify で公開しています。ぜひご視聴ください! ~~概要~~ 細川さんは慶應義塾大学を卒業後、アメリカのコロンビア大学、イギリスのLSEを経て、一度企業への就職を経験されたあと、オックスフォード大学で東洋学(oriental studies)の博士号を取得されました。 ご専門は言語政策、とくに現代日本における言語と国家アイデンティティの関係を研究されていいます。博士課程の時には、主に日本における外来語の取り扱いについて研究されていました。現在は多様化する日本社会の方に注目を移され「やさしい日本語プロジェクト」についても研究している。自治体の文章が、日本語ネイティブではない人にも分かりやすいよういわゆる「やさしい日本語」が併記されているのを、みたことがある方もいるかもしれません。 英米だけではなく、フランスでもポスドクを経験された細川さんには、日本の言語と国家の関係について、国際比較の視点で説明していただきました。後半ではポスドク生活の難しさについても語ってもらっています。

エピソード3:竹田安裕子(カリフォルニア大学アーバイン校)

第3回のゲストにはカリフォルニア大学アーバイン校(UCアーバイン)の歴史学部(department of history)でアメリカにおける軍と人種の関係について研究されている竹田安裕子さんにお越しいただきました。ポッドキャストはspotifyで配信しています。

[収録要旨]
竹田さんは学部時代を過ごした明治大学で、兼ねてから関心のあったアメリカの文化について批判的に検討することに関心を持ち、東京大学大学院の修士課程を経て、2018年からUCアーバインに留学されています。

竹田さんの関心は伝統的な軍事史研究と、アジア系アメリカ人、アジア・太平洋研究の二つにまたがっており、大学院を選択されるときにそれぞれを強みとする学部双方に出願し、後者の研究分野が強い西海岸にあるUCアーバインを選択されたエピソードは、一つの学問分野に収まらない研究関心をお持ちの方は、共感されるのではないでしょうか。

学部、修士、そして博士と集中的に取り組んだ研究テーマはどれも興味深いものですが、全てが冒頭で紹介された軍と人種の関係の中に位置付けられていて、研究関心の一貫性を感じました。特に、第二次世界大戦中にアメリカの民間人収容所での日々を経験した日系アメリカ人が朝鮮戦争では今度は日本と朝鮮半島にアメリカ兵として派遣されるという話は、個人の人生が国の政策にいかに容易に翻弄されてしまうかを物語っています。現在の研究関心である、太平洋戦争時の複数地域における民間人収容所の比較研究も含めて、竹田さんの研究関心は一つの地域にとどまらない横断的な研究だと思いました。

次回のゲストは竹田さんが日本にいた時によく研究について話し合ったという吉田晋也さんになります。ミネソタ大学に留学されてからの吉田さんの研究に関心があるという竹田さんの質問に答えられるよう、収録では吉田さんの現在の研究について伺いたいと思います。




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