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注目

エピソード21 細川尚子(東京カレッジ)

 久しぶりの更新になりました。今回は迫田さんのお知り合いで、現在東京大学に設置されている東京カレッジに所属されている細川さんにお越しいただきました。ポッドキャストは spotify で公開しています。ぜひご視聴ください! ~~概要~~ 細川さんは慶應義塾大学を卒業後、アメリカのコロンビア大学、イギリスのLSEを経て、一度企業への就職を経験されたあと、オックスフォード大学で東洋学(oriental studies)の博士号を取得されました。 ご専門は言語政策、とくに現代日本における言語と国家アイデンティティの関係を研究されていいます。博士課程の時には、主に日本における外来語の取り扱いについて研究されていました。現在は多様化する日本社会の方に注目を移され「やさしい日本語プロジェクト」についても研究している。自治体の文章が、日本語ネイティブではない人にも分かりやすいよういわゆる「やさしい日本語」が併記されているのを、みたことがある方もいるかもしれません。 英米だけではなく、フランスでもポスドクを経験された細川さんには、日本の言語と国家の関係について、国際比較の視点で説明していただきました。後半ではポスドク生活の難しさについても語ってもらっています。

エピソード5:北田依利(ラトガース大学)

第5回目の収録にはラトガース大学歴史学部博士課程におられる北田依利さんにお越しいただきました。北田さんには、アメリカ植民地期のフィリピンにおける日本人の入植という現在の研究テーマに至った経緯から、研究対象となった人たちに、いかに成果を還元していくかまで、幅広くお話ししていただきました。ポッドキャストはspotifyで配信しています。

[収録要旨]
アメリカ研究、差別、植民地主義に関心があった北田さんは、学部生のころはニューヨークにおける黒人研究をしていました。しかし、コースワーク・博士課程の学生への経済的支援が確立している北米の大学院の中からラトガース大学に留学することを決める過程で、研究テーマを大きく変えられます。その経緯には戦略的な部分と、偶然の部分が両方あり、研究者の研究テーマが様々な状況・文脈の影響を受けて決まっていく良い例を提示していただきました。日本占領期に生まれたいわゆる日本人と現地のフィリピン人の「混血児」を対象に研究をされている北田さん、後半にはご自身の研究を含め、我々の研究が研究対象への暴力性を帯びることにも踏み込んでお話しくださりました。そこから、自分たちの研究をどう分野外の人に開いていくか、MCの二人とのインタラクションもありながら話が進みます。客観的と思われる研究に潜む権力性を、我々はどのように乗り越えていけばいいのでしょうか。北田さんの研究も非常に勉強になりましたが、同時に各自の研究を内省する機会にもなりました。


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