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注目

エピソード21 細川尚子(東京カレッジ)

 久しぶりの更新になりました。今回は迫田さんのお知り合いで、現在東京大学に設置されている東京カレッジに所属されている細川さんにお越しいただきました。ポッドキャストは spotify で公開しています。ぜひご視聴ください! ~~概要~~ 細川さんは慶應義塾大学を卒業後、アメリカのコロンビア大学、イギリスのLSEを経て、一度企業への就職を経験されたあと、オックスフォード大学で東洋学(oriental studies)の博士号を取得されました。 ご専門は言語政策、とくに現代日本における言語と国家アイデンティティの関係を研究されていいます。博士課程の時には、主に日本における外来語の取り扱いについて研究されていました。現在は多様化する日本社会の方に注目を移され「やさしい日本語プロジェクト」についても研究している。自治体の文章が、日本語ネイティブではない人にも分かりやすいよういわゆる「やさしい日本語」が併記されているのを、みたことがある方もいるかもしれません。 英米だけではなく、フランスでもポスドクを経験された細川さんには、日本の言語と国家の関係について、国際比較の視点で説明していただきました。後半ではポスドク生活の難しさについても語ってもらっています。

エピソード15:早矢仕悠太(東京大学)

第15回目のゲストには東京大学大学院人文社会系研究科に在籍されている早矢仕悠太(はやし ゆうた)さんにお越しいただきました。早矢仕さんは2016年に東京大学法学部第2類を卒業後、東京大学大学院人文社会系研究科にて、2019年に修士号を取得。現在は同研究科アジア文化研究専攻イスラム学で博士課程をされています。ご専門は中世イスラーム法で、特に開墾を通じた土地所有をめぐる法制史に取り組まれているとのことです。

今までのゲストの例にもれず、早矢仕さんが現在のご研究に行き着いた経緯も非常にユニークでした。学部の頃から教育問題に強い関心を持ち、法学部に進学して教育政策に関わる国家公務員を目指していた早矢仕さん。しかし漠然と、様々な教育政策を手広く扱うことが、果たしていいことなのかと悩むようになります。そんな時に法学部で受講した授業で「偶然」イスラム法の魅力にひかれてしまった早矢仕さんは、進路を大転換して大学院に進学することになります。

イスラーム中世における開墾の歴史は、レコンキスタの歴史の中である程度共通性を持つものの、開墾のルールに関しては地域的な多様性もあり、「無から所有権を生み出す」という行為がどのように理解され、実践されていったのか、時間的にも空間的にも非常に広がりのあるトピックで、収録の中で早矢仕さんがいくつもの興味深い問いを示していただいたのが印象的でした。

後半で話していただいた、イスラム圏と西洋圏におけるイスラム法研究のアプローチの違い、その中で日本の研究者がどのように関わっていけるのかは、日本で異なる社会について研究する人にも共感していただける内容なのではないかと思います。ポッドキャストはspotifyで公開しています。



 

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